育毛・発毛に関する本

「最後に読む育毛の本」を読んだ感想

怪しい育毛本が多い中、良本と感じる本

第一印象として、ちょっと誇大タイトルだと感じたが、実際にこの本を読むと良本であるとわかる。一気に7冊読みした育毛本の中でも推奨できそうだと感じる。ちなみに初版が2015年3月なので、情報も古くはない。

いろんな育毛法を試して、もうダメだという方に読んでほしい、おそらくそういう願いで作られた本であろうから、何か1つの方法を勧めるのではなく(一応お勧め育毛剤はあるが)、よくある育毛法の問題点、改善方法などを挙げているので、育毛の知識を深めたい方に適した本といえる。

まず、薄毛の根本問題として、薄毛のままだと何か問題あるの?という、そこから入るの?という底辺の問題を提示。確かに薄毛の解決方法として、あきらめる、というのが、最も簡単な方法であるから、確かにそれの何が問題なんだろうか?と思って読み進めると、「薄毛になっている」=「身体の機能の低下が見られる」→だから放っておくべきではない、とある。

確かに身体に何も問題ないのに、薄毛になるということは考えられない。普通に考えれば、身体に良くないことが起こっているから、髪のサイクルが乱れ、髪がきちんと生えてこなくなってきた。と誰でもわかることだ。
だから、薄毛問題を放置すべきでない、という始まりである。

(ここで、遺伝のことは触れていないが、この本でも、遺伝による薄毛は確率論では、確かに何割かは影響があるが、それは日々の生活によって変えられることであることから、遺伝は薄毛には関係ないという見方をしている。これはこの本に限らず、他でもだいたい同一の考え方がほとんど。つまり遺伝でハゲないと言われていても、本人次第でハゲる可能性が普通にあるということである)

そして、この本で、最も印象的な言葉が「育毛とはかけ算である。0があれば何をかけても0にしかならない」である。

薄毛に悩む方なら、すぐにピンとくるはずである。自分も思い当たるふしがあった。自分の場合は、睡眠である。
睡眠はゴールデンタイムの22:00~2:00の間に、最も頭髪が成長すると言われているのに、はっきり言って、育毛本気モードだ!とか言って、育毛ブログを更新し続けていた日々のほとんどが、この時間、起きていたのだ。

いかに良い育毛法を実践していようが、睡眠時間帯がバラバラ、ゴールデンタイム無視。また、タバコ、ひどすぎる食生活、過度なストレスなど、何かしら育毛を実践する上で大きく足を引っ張る要因(つまり掛け算でいうところの0)が残っていれば、何しても結果でねえよ!ってことである。

はぁ~、薄々わかっていたこととはいえ、人間って、こうはっきり言われないと、変われないんだなぁと実感した瞬間でもある。それから自分の睡眠が変わった。2015年の9月14日から、夜22:00、遅くても22:30に寝るということをほぼ守っている。このゴールデンタイムに寝ようと決意したきっかけはこの本に他ならない。

また、他にもいろんなことが書いてあった。

  • 発毛率97%!発毛率○○%!と、発毛率ほど、いい加減なものはない
  • 抜け毛が毎日50本以上だとハゲる!?→いいえ、平均抜け毛本数は50~100本と言われており、過度の抜け毛でなければ気にすることはない
  • 抜け毛は多いから髪を洗わない方がよい?→いいえ、薄毛は洗髪とは関係ありません
  • 髪が細くなるのは要注意。
  • 精力が強いとハゲる→いいえ。直接の関係はない。
  • メタボの人はハゲる?→これは一概のいいえ、とは言えない。食生活の乱れは薄毛に関係することから、メタボの人は薄毛になりやすいと言える。もちろんそうでない人もいるので、これは確率論。
  • 育毛シャンプーで髪は生えない
  • 歯には要注意。歯に問題がある=身体に影響を及ぼし、ひいては薄毛に関係することもあるので、歯のケアは気をつけた方がよい。

別段、目新しいことはないのだが(特に私は何度も何度も同じようなことを見聞きしているため)、この本に書いてあることに、怪しいと感じるところはそれほどない感じがする。

で、ここから更に特に重要だと思える内容を羅列させて頂く。

  • 薄毛の原因はDHT(ジヒドロテストステロン)である。
  • 薄毛の人ほど頭皮の色は赤く、しかもゴム風船をふくらましたように頭皮がつっぱって硬くなっている。
    ⇒なぜ、かたくなるのか?そうそう。それは自分も疑問に思っていた。自分も含め、薄毛が進行したり、頭皮の状態が悪くなっている時は、頭皮がかたくなる。自分の場合は、イーポレーションを使っているから、電気パルスの強さが同じでも、日によって感じ方が違うのだ。状態が悪いときほど鈍感で、良いときほど敏感になる。つまり鈍感=頭皮が厚い=頭皮がかたくなっている、と判断できる。実際、髪の毛めちゃめちゃ正常に生えている知人は、イーポレーションの強さをよわ~くしても、ビリビリ感じるみたいで。自分だと、その強さだと何にも感じませんけど?という具合なのだ。
  • 「抜け毛の原因は皮脂です」⇒育毛サロンでよく言われるセリフである。実際、自分もサロンや美容室で過去に言われた記憶がある。で、施術前後で、毛穴の皮脂がきれいに取れてるのを見せられて、おぉーーー!すごいきれいになった、これだけ皮脂を取って毛穴をきれいにしてたら、ちゃんと髪も生えてきそうだ!!!
    そう、これは何の根拠もない思い込みなのだ。本当によくあるパターンなのだが、そもそも皮脂って、身体の機能として必要なものなので、取りすぎてはいけないそうだ。「育毛物語-実録潜入ルポ」の本にも、この手の情報は多かったが、皮脂はきれいに取ってもすぐに元にもどるし、洗髪にこだわるべからずという意見も多かった。極端の例だと、ほっとんど洗髪しない五木ひろしや、ホームレスを取り上げて、薄毛とは関係ないよね!とデータを取ろうとしたり・・・・。まぁ普通に毎日1回のシャンプーで良いらしい。やりすぎはダメ。
  • レーザー育毛器・・・・たまに聞く言葉だが、レーザーというのは、医師のみが扱える代物なので、こんなものを素人が使ってはいけない。ましてや市販されているからと言って、飛びつかないようにともあった。脱毛ならまだわかるが、これはリスク高すぎだろう。
  • 育毛の主流はフィナステリドとミノキシジル
    ⇒この主張は、他の本を見ても、大筋は変わらない。ただ、リスクをちゃんと説明している本と、そのへんが中途半端な情報も多かった。要はリスクを考えて使用せよということだ。
    フィナステリドとは、商品名で言うと、プロペシアやフィンペシアのこと。ただ、飲み薬なので、妊娠の可能性のある女性には一切勧められない。胎児に悪影響を及ぼす可能性があるためだ。だから、女性の場合は、ミノキシジルを使用することが一般的となる。

    フィナステリドは、もともと別の用途で使用されていた薬だったが、何かの拍子で薄毛に良い影響が見られたことから、育毛の薬として、一気に知名度が上がった。これはDHTの働きを抑制する効果がある。だから、新たに髪を増やすのではなく、薄毛の進行を止める、もしくは弱める効果のある薬なのだ。フィナステリドがブレーキの役目、ミノキシジルがアクセルの役目とも言われる。

    自分も、フィンペシアを2年近く使用してみて、思ったのが言うほど劇的変化はない。だが、周りから、薄毛は最近そんなに目立たないね、と言われたりした。進行を止めてくれていたのだろうか。だからコストパフォーマンスもよかったし、続けようと思ったのだが、頭痛による副作用のため、使用するのは2年ぐらいでやめた。しかも、この本に、古いフィンペシアは、発がん性キノリンイエローという成分が含まれていると書いてあって、寒気がした。

    個人輸入で在庫を大量に抱えているお店などは、このキノリンイエローの成分を含む古いフィンペシアを売っていないとも限らない訳だ。超こわい・・・。副作用は、フィナステリドとミノキシジル両者ともにあるので、使用には気をつけて行うべし。

  • フィナステリドとミノキシジルは副作用などのリスクが高くイヤだという人には、成長因子である、EGF,KGF(FGF-7),IGF,VEGF,TGFなどを挙げていた。このブログでFGF-7の摂取は実際に行っているので、自分としては今さらだが、世の中的には、まだ知名度が低く、かつ高価であるため、新しい育毛の手段として挙げられている。
    自分の所感から、この成長因子の優れている点は、フィナステリドやミノキシジルに比べ、副作用の心配がほぼ不要(ちょっと値段はするが)。成長因子の摂取量が安定すれば効果が出るのも早い(自分は現在奮闘中だが)。
  • シリコンとノンシリコン、どちらが良いのか悪いのか?
    ⇒どちらかというと、シリコンはあまりよくないと言っており、納得できる。この話は個人的には、さして重要でないと思うが、別のときに余裕があれば書くことにする。

最後にこの本が推奨するのは、まず規則正しい生活を実践せよということと、エルゴチオネインという成分の摂取。細かいことはいろいろあったが、最終的にはそのへんを推している。エルゴチオネイン、これはサプリメントで摂るのか、育毛剤で摂るのかは、選択は自由だと思うが、それなりに高価なものらしい。興味が出た方はぜひ手にとってほしい。

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