薄毛対策の方法まとめ

薄毛を改善するためには様々な方法がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。効果が比較的早く感じられるものもあれば、人によってはそう感じられないものもあるなど。また、選ぶ方法によって、かかる費用が異なるので、自分に合った育毛法は何なのか、よく吟味する必要があります。

考えられる薄毛改善の方法をまとめていますので、参考にしてください。年月が経てば全く新しい手法も生まれるかも知れません。他に有用な育毛法をご存知の方は、こんな育毛法もあるとコメント欄より教えていただけると嬉しいです。


購入した商品で育毛チャレンジ

育毛剤

薄毛対策の方法として、日本人が真っ先に思い浮かべるものの筆頭が「育毛剤」でしょう。育毛製品の売れ行きやお店に並ぶ商品を見ると、『薄毛には育毛剤』という考えが日本では浸透していると、よくわかります。

だからといって、育毛剤が薄毛に対する一番の特効薬とは限りません。薄毛に有効だと一番イメージされているであろう育毛剤がこれだけ多く販売されて、製品もリニューアルを重ね、進化を遂げ続けているにも関わらず、日本人男性の薄毛人口が少なくなったかと問われても、少なくなったようには思えません。
(もちろん、歳を重ねれば、毛は薄くなるのが生理現象ですが、それらを考慮しても、育毛剤の力がそこまで及んでいないと推測する)

そして、最近、顕著な事例が、女性も薄毛に悩む人が増え続けているということである。これは女性の社会進出増加による健康状態の悪化、ストレスの増加など、いろいろな要因が考えられます。

育毛剤の種類

育毛剤には、医薬品と医薬部外品、それ以外、これら3種類に分けられます。

医薬品

医薬品は、人の生命に関わるものであるため、法令によって厳しいルールが設けられており、許可を得て申請が認められていないと販売そのものができません。
つまり、医薬品として販売されているものは、安全性があり、一定の効果(壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛の進行予防など)が得られると判断され、承認されたものになります。しかし、薬ですので、服用の際はきちんとルールを守らないと、安全なもののはずが、そうでなくなるケースもあるのでご注意を。

薄毛治療として有効であると言われている薬が、ミノキシジルと、フィナステリドです(他にデュタステリドもある)。そして、医薬品の育毛剤として有名なのが「リアップ」「ロゲイン」などですが、それらの医薬品育毛剤には「ミノキシジル」の成分を含んでいます(フィナステリドについては後述)。

医薬品を選ぶメリットは、安全で効果が得られやすいということです。しかし、デメリットもあります。医薬品の育毛剤は保険が効かないので、めっぽう高いのです(保険が効く未来が来るかも知れませんが・・・)。普通の育毛剤に比べると本当に高いです。一本ぐらいなら別に大したことなくても、育毛製品なのだから成果が出るまで続けなくては何の意味もありません。発毛サイクルが半年程度であることから、育毛効果が現れるのは最低でも半年以上はかかります。仮に1本7,000円だとして、2カ月に1本消費するとした場合、7,000×6=42,000円ほどかかります。また、1年で問題が解決する保証もありません。医薬品でチャレンジする時は、ご自身の経済力と相談しながら行うのがよいかと思います。

使ってみて1カ月で、これすごい!なんて言ってる口コミはダミーか、残念ながらユーザーがその気になってしまっただけか、そのどちらかでしょう。育毛剤のコマーシャルほど、うさん臭いものはありません(笑)。

また、副作用のない薬は存在しないので、医薬品を使う場合は、どういうリスクがあるかを知る必要があります(近年、飛躍的な医療の進歩によって副作用があまり見られないような薬も存在するようになってきていますが、それが育毛・発毛の分野でどれだけあるのかは不明)。医薬品の育毛剤を使ったことがないという方は、薬局などに行って、対面で相談してから、購入することをお勧めします。対面であれば、その薬のリスクを事前に聞くことができます。

医薬部外品

薬用化粧品、薬用育毛剤ともいわれます。Wikipediaによると、

医薬部外品とは、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に定められた、医薬品と化粧品の中間的な分類で、人体に対する作用の緩やかなもので機械器具でないものである。 予防効果をうたったり、医薬品よりは緩和だが人体に何らかの改善効果をもたらすものがこれに含まれる

・・・・とあります。

医薬品ではないけれど、効き目・副作用などが医薬品よりもゆるやかということで、医薬品と違い、販売も医師や薬局からでないと買えないということもありません。そのため、医薬部外品である育毛剤は、弱めの医薬品みたいなイメージがあって、かつ規制もゆるいので、販売事業者はとても売りやすいのです(とはいえ、医薬部外品として承認されるには、きちんと許可を得る必要があります)。実際、売りたいから医薬部外品にするというのは、売り手からすると、あるあるなんです。日本でも医薬部外品の育毛剤はとても売れます。安全性と効果は医薬品ほどではないけれど、そこそこの効果が見込めるのが、医薬部外品です。費用も医薬品ほどはかからないものが多い。

それ以外の育毛剤(化粧品)

医薬品でも医薬部外品でもない育毛剤は、化粧品と分類されます。薄毛対策の効き目としては、医薬品>医薬部外品>化粧品と思われがちですが、そうとも限りません。上記でも記載しましたが、医薬部外品は売上のために認可がほしくて、登録するケースも多く、医薬部外品と認められると一定の信用を得られるので、売上向上につながります。しかし、認可を得るにはお金がかかるのです。許認可にかけるお金があるなら、商品販促費に回したい!化粧品販売をしている人間の考えとしては、いたって普通です。つまり、良い製品かどうかは、医薬品か、医薬部外品か、化粧品という分類とは、必ずしも関係ないということです。

フィナステリド

筆者も過去、フィナステリドに効果があると感じて使用を続けていました。フィナステリドとは、商品名でいうところの「プロペシア」のことで、AGA治療で病院に行くと、まずこの薬を処方されるケースが多いです(他にも注射などあるが投薬が基本)。プロペシアに限った話ではないですが、治療薬の服用を続けるということは、薄毛対策として効果を感じられたら、今後、それをずっと続けなくてはいけない可能性が高い。薄毛治療は、保険が適用されないので、1回の診療で診察費用と投薬費用を合わせると、相場として2万円~ぐらいはかかります(更に割高なところもあるので要確認)。

病院に行って、AGA治療を受けることは、費用も高く安易にお勧めはできませんが、医師に直接見てもらえる安心感は他では得られないので、一度見てもらいたいという人は通院治療も検討してみてください。(AGA治療がここまで広まっているのに、保険適用にならないのはなぜなのか?という憤りは以前から強いが、確かにハゲたからと言って身体に何か重大な問題が起こる訳でないから、それゆえにAGA治療が保険適用になる時代はいくら待っても来ないのかも知れません)

ただ、このフィナステリドの薬の服用をするなら、通院ではなく、他の方法もあります。最も手っ取り早く、安価なのは、個人輸入を利用することです。筆者も個人輸入で薬を購入していました。

入手方法としてはいろいろあるのですが、過去、筆者がリアルに何度か利用した「オオサカ堂」をお勧めします。実際、ここを利用している人はかなり多いと思います。購入後、モノは海外から送られてきますので、到着まで少し日数がかかりますが、それは待ちましょう。

ジェネリック医薬品である「フィンペシア」がオススメ

ここで忘れてはならないのが、薬には「ジェネリック医薬品」があるということです。ジェネリック医薬品とはその薬と同等の効果がありながら、安価に購入できる商品のことをいいます。フィナステリドの薬を購入する場合、商品名は「プロペシア」となりますが、プロペシアのジェネリック薬品が、「フィンペシア」であり、ほぼ同等の効果で、価格もだいぶ安くなります。

このフィンペシアなら、毎日1錠服用して、1年続けても、10,000円前後で継続できます(2015年前後の相場ですので、ずっとその価格かどうかは不明)。AGA治療で、病院に行くと、一回でそれ以上の治療費がかかってしまうことを考えると、かなり有力な選択肢になります。

フィナステリドを使用するデメリット

当然、薬を服用する訳なので、副作用のリスクは当然あるものだと理解してください。ブログでも、フィナステリドの服用がいいと勧めてはいても、筆者の場合、利用して半年~1年ぐらい経過した頃から、慢性的な頭痛を感じるようになり、結果、服用することを途中で断念したことがあります。

猛烈な痛みではなく、我慢できる程度の頭痛でしたが、これが自分の薬の服用によって生じているということ、また慢性的に日々起こっているというストレス、それに耐えられなくなったのです。また、このフィナステリドの薬は、子供と女性の服用は推奨されていません。該当する方はやめましょう。そういう理由から、女性がAGA治療で病院を訪れた場合、フィナステリドではなく、ミノキシジルの服用を勧められるケースが多いと思われます(しかし、ミノキシジルも薬なので副作用は当然警戒しなくてはならない)。

副作用は人によっては異なる症状が出る可能性があるとのことで、同じように服用しても全く副作用が起きない人もいます。筆者の経験では、飲み続けて、半年ぐらい経過すれば、髪に良い変化が徐々に見られました。メリット・デメリットを理解して、薬を服用するか否かを判断しましょう。このフィナステリドの副作用というデメリット解消のために、AGA治療が存在すると筆者は考えています。

⇒オオサカ堂でフィンペシアを購入する

サプリメント

薄毛対策としては、これも人気の手法の1つです。薬はどこか怖いけど、サプリメントなら安全で続けたいという人は多いですね。育毛サプリメントして人気があるのは、亜鉛、ノコギリヤシ、カプサイシン、L-リジン、イソフラボンなどである。これは後に記載している、IGF-1を増やすために、イソフラボンや、カプサイシンという成分の摂取が有効なので、実際、サプリメントの摂取はオススメです。ただし、医薬品などと比べると、効果はゆっくりと現れます。

シャンプー/トリートメント

育毛剤に並ぶぐらいに薄毛対策グッズとして、人気があるのがシャンプーです。シャンプーは普段、常に使用するものなのだから、それが髪にいいものにしたらいいんじゃないかと考えるのは、おかしなことではありません。ただ、よく考えてほしいのですが、同じぐらい薄毛対策として効き目のある成分を同じ分量だけ、育毛剤に配合させるか、シャンプーに配合させるか・・・と比較検討した場合、シャンプーは流れ落ちてしまうので、効き目で言えば、頭に塗布したあとに、洗い流したりしない育毛剤の方が効果性は高いと考えるのが普通です。

とはいえ、シャンプーは日常使用するものなので、そんなにバカ高くなければ、簡単に続けられます。頭皮に浸透するように、シャンプーをしたあと、しばらく洗い流さず、10分ぐらい放置したあとに洗い流すようにすれば、少しは効果を見込めるかも知れません。育毛狙いの高額なシャンプーは敬遠する方が賢明です。期待はほどほどに、育毛の意識を少し高める程度のテンションで、シャンプーを選べばよいと思います。

頭皮用美容液(スカルプエッセンス)

医薬品、医薬部外品でない化粧品に分類されるものの中で、頭皮用美容液(スカルプエッセンス)と言われるもの。頭皮用美容液も数多く存在するが、特に薄毛に有効なのが、グロースファクターと呼ばれる髪の成長因子「FGF-7」が配合された美容液です。

FGF-7とは、日本EGF協会の説明によると、

別名、発毛促進因子とも呼ばれるもので、多くの発毛研究に利用されている。FGF-7は、傷を負っていない健康な頭皮に外部から塗布するだけで、毛穴から浸透し、毛嚢までたどりつけば、ⅢbをもつFGFR-2受容体と結合して活性を示す、つまり発毛を促進すると考えられる

とあります。

成長因子であるグロースファクターは、若返り、肌再生の目的で使用されることが多く、一般の化粧品でも多く使用されています。かつ、これらの成長因子は、もともと体内に存在するタンパク質の一種であることから、他の医薬品・医薬部外品のように副作用の心配がほぼないという、安全性の強みがあります。

ただ、FGF-7などのグロースファクター配合化粧品は希少価値がかなり高く、世の中に浸透するには、まだまだ時間がかかるのと、値段が非常に高額なため、なかなか簡単には手がでない代物です。しかし、効果の面では、医薬品にも劣らぬほどに強い効果が見込めるため、フィナステリドの副作用に悩まされた筆者にとっては、まさに救いとも思える代物です。

通って治す

病院でAGA治療を受ける

AGA治療とは

AGA治療の方法は、クリニックで処方される飲み薬による「投薬治療」が一般的です。他には、頭皮に薬液を注射する「注入治療」や、自分の毛根を移植する「自毛植毛」などがあります。しかし、そのほとんどがプロペシアなどの「投薬治療」となります。

AGA治療にかかる費用

まず、AGAは命に関わる治療ではないという理由から保険が適用されず、全額自己負担になる。そのため、どうしても高額となります。費用相場は、病院によっても異なるが、1回あたり15,000~17,000円で(2015年相場)、高いところだと30,000円を超えるようなところもあるとか・・・。

ゼネラチオンカットを受ける

筆者が過去に試した手法の1つです。これは美容院で普通に髪を切ってもらうだけで、髪がいきいきとしてくる、髪が蘇ってくるというもの。これだけ聞くと、そんなアホな・・・と思われても仕方がないのですが、実は筆者は今でも様々な育毛法がある中で、本当は最も効力を発揮するのではないかと思っている方法です。ハサミとクシを使って「ゼネラチオン」という特殊なカット法により、髪に刺激を与えて発毛・育毛効果を高めるらしい。

筆者もなぜ、そんな摩訶不思議な手法に惹かれてしまったのか?それは、まず髪を見れば、その人の健康状態の全てがわかるという1冊の本に驚かされたのです。詳細は本の紹介ページのゼネラチオンカットの本のページをご確認ください。この本の著者:森千鶴子氏によると、髪のある部分が弱々しくなっていれば、あなたは胃の調子が悪いわね・・・と、髪が弱くなっている部位を見てその人の健康状態がわかるらしい。足つぼでも同じような話を聞いたことがあるが、頭頂部のここは胃腸、こっちは腎臓と、頭の特定の部位が体の器官の健康状態をあらわすバロメータとなっているのだという。

つまり、髪が薄くなっている部位を見ることで、カラダの悪くなっている器官・臓器などがわかるという。筆者は仕事柄、ずっと目を酷使しています。目は前頭部の生え際のところにあたるので、やはりずっとそこが薄く、いわゆるM字ハゲになっています。筆者の左右の視力には差があり利き目側でものを見る癖が昔から強く、左右の薄毛具合に差があるのも、左右の目の状態に差があることを指しているのではないかと思う。そういう話に感銘を受けて、ゼネラチオンカットをやっているお店を訪れたのが、20代半ばの時でした。

そして通った結果どうだったか?というと、当時、ゼネラチオンカットを行う美容院に半年ぐらい通っていましたが、結果的にはお店が閉店となり、行けなくなってしまったのです。実は、ある日突然、店主が亡くなってしまって、、、今でもとても気の毒に感じています。大阪の小さなサロンで、本当に残念で信じられませんでした。

結局、ゼネラチオンカットについては、結果はわからずじまいですが、不思議なことに、ゼネラチオンカットによって、たった1日で、肩コリがびっくりするほど解消されたことがありました。後にも先にも、それほど劇的な変化があったことはなく、本当に不思議な体験でした。店主は気功だと当時言っていましたが、単にゼネラチオンカットの副産物ではないのかな・・・と思っています。

本当に良い施術というものは、副産物を生むといいます。自分の薄毛の一番のウィークポイントが生え際であり、それはつまり目の状態がよくないことを指しています。肩こりが慢性的に起こっていたことと、生え際が薄くなっていたことはつながる、リンクしていると考えると、ゼネラチオンカットの施術によって、生え際の薄毛を改善をする=肩こりの状態をよくする、となって、肩こり解消につながったのではないかと思います。あくまで推測なので、これについては、まだまだ謎が残ります。

じゃあ、迷うことなく、ゼネラチオンカットで薄毛改善を突き進めばいいのではと思うかも知れませんが、このゼネラチオンカットは、当時、初回にサプリメント代として、20万円ぐらい支払う必要があるため、そう簡単に始められないのです。ゼネラチオンカットは敷居が高いですが、医薬品を使用しない、変な育毛剤を使う訳でもなく、刺激を与えることで髪に活力を与えるという、言わば人の技術で髪を蘇らせるのだから、副作用の薬害、防腐剤・添加物などで人体に悪影響が及ぶなどの心配は一切ありません。お金に余裕がれば、ゼネラチオンカットは有望株と言えます。

お金をかけたくない!

お金をかけたくないと言いつつ、この項目にはブラッシングにより頭髪に刺激を与えること、IGF-1を増やすためにできることなど、薄毛改善には有効な手法を記載しています。

良いブラシで頭皮に刺激を与える

ゼネラチオンカットは、なかなか踏み切ることができませんでしたが、有力だと思える手法です。ただ、初期費用がネックで、本当に毛が生えてくるのか、辛抱強く待たないといけないし、有効性については、まだ不透明だといわざるを得ません。

しかしながら、髪に刺激を与えることが、頭髪をいきいきさせる秘訣だということは、間違っていないと思います。個人的に猪・豚の良いブラシを買い(安物はダメ)、日々ブラッシングをすることは、髪に刺激を与える育毛法として有効と考えます。

正しいブラッシングの方法はわかりませんが、良いブラシを買って、日々ブラッシングを続けることは毛髪にとって間違いなくプラスの作用が働くと思われます。

体内のIGF-1を増やす

髪を発毛因子として、FGF-7というものがあることを述べましたが、他に「IGF-1」という因子があります。これももともと体内にある因子ですが、このIGF-1を増やすということが髪を成長させることにつながるようなのです。詳しくは、育毛・発毛に関する本のページに記載しています。

「IGF-1」とは何ぞや?

IGF-1とは、インスリン様成長因子という体内に存在する因子です。先に出てきたFGF-7と同様、成長因子の1つ。このIGF-1という成長因子は、年齢問わず、髪の毛が育っていくときに不可欠な物質で、これがないと、いかに生えたばかりの髪でも成長期は終わり、退行期を迎えて抜けていってしまいます。

そして、薄毛になるメカニズムで記載している、薄毛の犯人とも言えるジヒドロテストステロン(DHT)は、そのIGF-1を減らしてしまう。つまり、DHTの増加=IGF-1の減少を意味しており、薄毛が進行している人は、DHTが増え続けていることになります。何の対策も取らなければ、薄毛は基本、回復することはなく、どんどん進行していきます。

体の成長に欠かせないIGF-1

IGF-1は、Insulin-like growth factor-1(インスリン様成長因子-1)の略で、体内で働くさまざまな成長因子の1つです。IGF-1は、タンパク質ほど大きくはなく、70のアミノ酸で構成されるポリペプチドと呼ばれる物質である。

インスリン様と名前がついているのは、膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンと化学構造がよく似ているからである。また、インスリンと同じように血糖値を下げる作用もある。思春期になると急に背が伸び、筋肉も大きくなって、大人の体に近づいていくのだが、これはこの時期に、脳下垂体から大量の成長ホルモンが分泌されるからである。

成長ホルモンは身体のさまざまな組織の細胞でIGF-1を作り、それぞれの組織の成長を促進する。頭皮に毛根でも同様である。成長ホルモンが毛根に作用すると、髪の毛のもとになる毛母細胞を養う毛乳頭細胞で、IGF-1が盛んに作られる。一方で、毛母細胞には、IGF-1を受け取るアンテナ(受容体)ができる。

たくさん作られたIGF-1がこれらのアンテナにひっかかると、ヘアサイクルのうちの成長期が延長し、逆に退行期や休止期が短縮する。髪の毛はより長期にわたって成長をつづけるようになり、寿命がきたらすぐに抜けて新しい髪に生え変わるのである。

思春期以降は減少の一途

細胞が新陳代謝をくりかえすには、古い細胞が死んでいくことがどうしても必要である。そこで細胞内には自分で死んでいくための「アポトーシス」というプログラムがある。IGF-1には、毛髪の成長サイクルを長くすることからもわかるように、細胞の老化を遅らせ、アポトーシスを抑制する作用がある。

しかし、ヒトは歳をとる。年相応に老化が進み、成熟し、死んでいく。したがって、思春期にはフル回転で作られていたIGF-1も年齢とともに必要性が低くなり、作られる量も少なっていく。IGF-1の産生は13~16歳の思春期にピークを迎え、そのあとは加齢とともに減少していく。IGF-1の低下が急であると老化も急速に進み、高齢者に多い疾患にかかりやすくなっていく。

育毛のスイッチは知覚神経にある

IGF-1は、毛髪のことだけでなく、生命活動の根幹ともいえる部分で非常に重要な役割を果たしている。不老不死は願ってもどうにもならないものだが、加齢によるIGF-1の減少を止めるために、昔は成長ホルモンを身体に投与するしか方法がなかったのだが、今はそのようなことをしなくても、胃や知覚神経を刺激することで、IGF-1を増やせることがわかってきた。
知覚だけでなく、五感、特に嗅覚を刺激することによっても、IGF-1が増えることもわかってきた。唐辛子の辛い刺激、わさびの鼻にツンとくる香り、そのようなものがIGF-1を増やすために重要なのである。痛みも耐えられる程度のものなら、IGF-1を増やす効果がある。
少し熱い温泉(風呂)やサウナは免疫力を増強すると言われるが、IGF-1を増やすことがそのメカニズムであろうと考えられる。全身のツボに熱の刺激を与えることで経絡的な治療を行うお灸の効果も、IGF-1の増加が深く関与している。
上記で言った、ゼネラチオンカットも髪に刺激を与えて、髪を蘇らせる・・・これもメカニズムとしては結果的にIGF-1を増やすことにつながっているのであろうことは容易に判断できる。筆者も、はじめは信じていなかった事柄も、いろいろなことを実践していく上で、真実味のある手法とそうでないものの違いはわかってきたように思う。

IGF-1の効能

IGF-1は、つまるところ、毛髪の改善だけにとどまらず、アンチエイジングや、病気を治して健康的なカラダを保つということでも、とても重要な成分なのである。
IGF-1を増やすことで、血圧上昇も抑えることができ、認知症やうつ病予防にもつながる。詳しくは、本のページで、IGF-1について触れているので、見てほしいのだが、豆腐・納豆・トウガラシといった食品を摂ることでも、IGF-1を増やすことにつながり、ひいては毛髪を元気にする、薄毛対策につながる。

ここに書かせて頂いたIGF-1を増やす手法については、本のページでも紹介しているが、医師でもあある著者:岡嶋研二氏の「薄毛の食卓」「血液学の研究グループが偶然見つけた髪を再び生やす新理論」からの抜粋を端的にまとめたものに筆者の考察を加えたものである。

あきらめる

何もお金をかけて、対策を練るばかりではない。

スキンヘッドにする

頭髪を剃って、頭をツルツルにすれば薄毛の悩みからは解放されます。ファッションとして剃っている人もいます。昔、西洋では、髪には力が宿るとされ、髪を剃ることは刑罰の一種としても使われていました。理由や目的は様々であるが、日本でもスキンヘッドにしている人は多い。

スキンヘッド(もしくは坊主)にすれば、ストレスを抱えなくて済みます。少し怖く見られてしまったり、職業によってはよく思われなかったりするなど、デメリットもあるかも知れませんが。

何もしない

何もしないというのも、立派な選択肢の1つである。結局、薄毛を治そうとするとお金がかかる。それは間違いない。薄毛に関する本を書いた、ある著者もいろんな方法を試してみて、結局、最後に選んだのは地味に規則正しい生活を送るしかないと言っています。そもそも薄毛でいいじゃないか、それを受け入れることができさえすれば、1つ悩みがなくなる。お金も別のことにかけられる。異性にもてなくなるかも知れない。でもそれが何なんだ?

リアルな話、70代になってやっと薄毛を何とかしようとすることをあきらめた男性も少なくないそうです。別に年齢の問題ではないのしょうね。薄毛に立ち向かうことは、男であり続けたい、女らしくありたい、自分の性をあきらめないことと同義であると思います。

だから、簡単にあきられめられることではないですが、これも選択肢の1つだと思います。

薄毛対策のまとめ

いろいろな手法がありますが、薄毛で悩んでいるのであれば、基本は、フィナステリドの服用がオススメです。女性の場合はミノキシジルになります(妊娠時など服用を控えた方がいいケースがある)。それに加えて、IGF-1を増やせるように、食生活で頭髪に良い食材を取り入れたり、規則正しい生活を送るということがやはり基本になると思います。推測ですが、ゼネラチオンカットもIGF-1を増やすことにつながっているのではないかと思います。

他には、FGF-7などの髪の成長因子を取り入れる育毛エッセンスなどが有力と思います。筆者も引き続き、様々な育毛法を試しながら、最善の解決法を模索していきます。

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