ひょっとしたら最も衝撃のあった本かも知れない。
オススメ度:4.5(6か月後変動あるかも)
目から鱗度:5
実施コスパ:5(そもそもお金不要)
日記でも触れた本ではあるが、このブログを始めて、ひょっとしたら最も衝撃のあった本かも知れない。それほど、この本の重要性は高いと見ている。おそらく、今から書くことを読んでもらっても、結構な衝撃を受けると思うが、本当の衝撃は買わないとわからないと思う。でも今のところ、最もオススメしたい本の1つである。
(↑ここで今のところススメルといった理由は、自分で脱シャンプーを実践して6カ月経って改めて評価をつけたいため)
まず、本の内容からして、脱シャンプーを勧めても、この著者のメリットは、知名度向上、本の売上以外には特にない。つまり営利目的が、ほとんどないため、信憑性も他よりは高い。そんなもの、当たり前のことなんだが、育毛系は本を売りながら、広告としての役割も果たそうとしている本は後を絶たないので。
また、この著者の本当に言いたいことは、シャンプーだけではないことが、全部を読むとよくわかる。人間のケアに、手を加えすぎだと言っているのだ。素のままでいれば、特に支障もないことも、人間の手によって、その多くが壊されていることを警告している。
私も子供も家に帰ってから、学校で手を洗うとき、石鹸は使うな!と言っている。よほど泥だらけで気持ち悪いという時だけ例外としているが、それでも水だけで基本、汚れは落ちるのだ。石鹸を使えば使うほど、常在菌を流し、人間の抵抗力をなくし、病気に自らかかりやすくしていることを、大人がまず知らなければならない。要は買い物をする習慣を仕組まれてしまったようなものだ。
自分は過去、アトピーでもあったので、洗剤の毒性、合成洗剤が肌に及ぼす影響もよく理解できる。そして、石鹸を使うなと言っている理由も、カラダの抵抗力を弱めないためである。自分の子供が、自分と同じようにアトピーになることを私は心底恐れている。子供がアトピーになるのは遺伝だから、逃れられない運命とは私は思わない。大人が自ら子供を弱くしているだけだと思う。
一度、この本を読んでもらって、今までの常識を一旦リセットすることを検討してみてはいかがだろうか?以下、本の内容をかいつまんで説明させて頂く。
シャンプーで禿げる理由(引用を多く含む)
シャンプーを使うほど皮脂量が増加する
シャンプーが髪や頭皮にどのように弊害をもたらして、薄毛の進行を速めてしまうのか?その一番の原因は「皮脂腺と皮脂」である(著者曰く)。
(皮脂と聞いて、やっぱり皮脂が毛穴に詰まっているから、薄毛がより進行すると思った人は、これは180度違うと言っておく)
シャンプーをしすぎた人の頭皮を顕微鏡で見ると、よく毛穴のまわりの皮膚がクレーター状に陥凹(カンオウ)している。このくぼみは、慢性的な炎症によって穴の周囲の真皮が溶けてしまったものと思われる。
シャンプーをしすぎれば、皮脂腺が大きく発達し、発達した皮脂腺からは、皮脂がシュクジュクと出てくるようになる。なぜなら、シャンプーで頭の皮脂をすっかり洗い落してしまうと、皮脂が不足してくる。そのため、皮脂を大量につくって補わなければならなくなり、したがって、皮脂腺が大いに発達するのである。
つまり、シャンプーをすればするほど、皮脂が出てくるようになるのだ。いろんな本で、皮脂を気にしなくてもいいと言っている理由がこれである。つまり、薄毛対策のために、皮脂を取り除こうと言うようなサロンや、小売り店は、まるで毛髪のことをわかっていないか、わかった上で商売をしようとしているか、どちらかである。
皮脂腺が発達しすぎると、毛髪にとって極めて不都合なことが起きる。それは皮脂腺が発達しすぎると、毛に供給されるはずの栄養の多くが皮脂腺へいってしまい、そのため、毛は栄養不足の状態に陥る。そうなれば、髪が十分に成長できなくなる。太くて長い毛が減って、逆に、細く短いうぶ毛のような毛が増えることになるので、髪は当然、まばらになり、薄毛への道へたどることになる。
新陳代謝の衰えにより、皮膚が薄くなる
この著者は形成外科医であり、よく手術で頭皮の一部を切開することがあるという。そのときに、「なんだ、これは?」と目を疑うほど、薄い頭皮に遭遇するそうだ。ふつうの人の半分の厚さもないらしい。
そういう人にたずねると、ほとんどの人が潔癖症で、とくに念入りにシャンプーをしていた人だったそう。1日2回も3回もシャンプーをしたり、たっぷりシャンプーをつけて5分も10分も洗い続ける習慣があったり・・・。また、高価で特殊なシャンプーを使っていた人が多い傾向がみられた様子。
そこで疑問なのが、なぜシャンプーをしすぎると頭皮が薄くなると言えるのか?その根拠は何なのだ?
ほとんどのシャンプーは強力な洗浄効果を持つ界面活性剤でできている。これにより、頭皮のバリア(※)をこわして、頭皮の新陳代謝を衰えさせるのだ。
※バリア機能について・・・・
頭皮を含め、皮膚の表面には外部からの異物の侵入を食い止め、皮膚内部の水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」がある(これは頭皮だけでなく、全ての皮膚にあるのだが)。バリア機能を構成しているのは、アミノ酸を主成分とした水溶性の天然保湿因子を含む、死んだ角質細胞と、その細胞同士を接着させている、セラミドが主成分の脂溶性の細胞間脂質で、このふたつが交互に積み重ねられてレンガとモルタルでできた壁のように、強固なバリアを形成している。
この強固なバリアを壊滅的に破壊するのが、シャンプーに大量に含まれている界面活性剤である。シャンプーに含まれている界面活性剤は、バリア機能を形成している角質細胞内の天然保湿因子と油脂性の細胞間脂質のどちらも溶かして、バリアを破壊する。バリア機能が失われれば、保湿できなくなるので、水分がどんどん蒸発していって、頭皮は乾燥し、干からび、細胞の再生ができなくなる。
失われたバリア機能が再生するには、健康な皮膚で3~4日はかかる。毎日シャンプーをしていては、再生しかけたそばから、シャンプーの洗浄力でこわしていくことになり、頭皮はますますはげしく乾燥して干からびてしまい、潤うひまがない。
頭皮の表面がこんな砂漠状態では、その下の細胞が生まれる基底層での新陳代謝が止まって、新しい細胞が生まれにくくなる。つまり、頭皮は細胞不足に陥って、その厚みがしだいに失われて薄くなっていく。頭皮が薄くなれば、どうなるのか?うぶ毛のような髪しか生えず、薄毛の道をまっしぐらという訳だ。
頭皮が薄いと「根」が張れない
頭皮が薄くなると、うぶ毛のような髪しか生えないという。もうここまでくると、なんとなくはわかると思うが、ちゃんと理解したいところだ。例えるとわかりやすい。
頭皮が「畑」、毛髪が「作物」だとすると、畑の土が減って厚みがなくなれば、作物は十分に根を張ることできない。根を張ろうとしても、すぐにかたい砂利か岩盤につかえてしまい、作物は十分に成長できなくなってしまう。
頭皮も同じことだ。
「ノンシリコン」にだまされるな
「ノンシリコンシャンプー」と書いてあると、なんとなく良さげだなぁと思ってしまうものだ。いろんな知識を持ち合わせている人間でも、商品の持つ雰囲気でなんとなく選んでしまう。
そもそも、シリコンはケイ石という鉱物を原料にした化合物で、著者が唯一肌につけてもよい油脂と考えているワセリンよりも、さらに害が少ない、比較的安全な物質である。シャンプーできしんでしまう髪も、シリコンを入れておくことで、なめらかに、指どおりよく洗いあげられる、などといわれていた。
そのシリコンを悪者にして、ノンシリコン以上に害のあるシャンプーがいかにも安全であるかのようなイメージをつくりあげているが、イメージに踊らされてはいけない。比較的安全なシリコンを排除しながら、界面活性剤やパラベンといった有害な化学物質はしっかりと配合しているのだから。
いずれにしろ、ノンシリコンだろうが、シリコン入りだろうが、安全である証にはならないのだから、惑わされず、自分の目を養っていく他ない。
後編へ続く。